Trans Princessおうちで世界旅行番外編 冷戦とパリ行きオリエント急行☆

おうちで世界旅行番外編 冷戦とパリ行きオリエント急行☆

2014–01–12 (Sun) 21:30
かつて、冷戦という時代があった…。

共産圏の人々の中は、「自由がある、希望がある」という自由圏へ、脱出を試みる人もいた…
それはまさに文字通り、決死の逃避行であった…

ベルリンの壁を乗り越えようとする者…
深い山中を西へ向かう者…
偽造パスポートを抱え、異国の者になり済まして、西側行きの列車に乗り込む者…

ある者は機銃で撃たれ、うめき声を上げながら息絶え…
ある者は山中で遭難し、凍えながら息絶え…
ある者は検査官に捕えられ、地獄の拷問の末に息絶えた…

それでも、人々は西側を目指した…
ダイレクト・オリエント急行も、そんな西側行きの列車の一つだった…
往年のシンプロン・オリエント急行をそのまま引き継いだこの列車も往年の面影は無く…
古びた客車を連ねて細々と、二つの世界を繋ぎ、走っていた…

イスタンブールを出た列車は、国境を越えて共産圏に入りブルガリア、ユーゴスラビアを通過する…
ソフィア…ベオグラード…ザグレブ…
圧政下の重苦しい街々に停車し、そして発車していく…

共産圏最後の停車駅はリュブリャナ…
この駅を出れば、次の停車駅はイタリアのトリエステ…
そこはもう、自由圏なのだ…

しかし…
ここで最後にして最大の難関がやって来る…
ユーゴスラビア政府が誇る、秘密警察国境警備隊…
その取調べは過酷を極め、逃亡者には苦痛と後悔と、そして確実な死を与えるのだ…

今日もダイレクト・オリエント急行は、遥かなる花の都パリ・リヨン駅を目指し、西へと向かう…
この山脈を越えれば、もうそこはイタリア…
太陽の光溢れる世界…なのだ…

その自由圏が、本当に自由なのかは、わからない…
それでも人々は、汽車に乗ったのだ…

そして…
今日もその車中では、最後にして最大の難関のドラマが訪れようとしていた…

カタンコトン…カタンコトン…
規則的にレ-ルの響きを刻む音が、不思議なまでに静かな客室内に響く…

「ガタンッ!」
デッキへ通ずるドアが開いた…
乗客たちの体が、一瞬ビクリとなる…
平然としているのはいかにも旅慣れて、よほど何度も行き来しているような者位だろうか…
後ろめたい事が無いはずの自由圏からの観光客の中にすら、震えが止まらないものもいる…

現れたのは、官僚的で威圧的な制服に身を固めた男女…
そう、男の乗客には男の、女の乗客には女の隊員が検査を行うのだ…

鋭い眼差しで車内を一通り見渡すと、女の隊員が先に客室内に入ってきた…

コツン…コツン…コツン…
全身から光沢を放つロングブーツの踵を鳴らし、手にした鞭を軽く振り、「ヒュン」と音を立てさせる…

そして突然…

ドシャン! ガシャン! ズズズ…! …バタン…
という大音響が客室内に響いた…


女「うー… イタタタタタ… また…転んじゃったあ…」
乗客「………」

女「ほんとにもう…この制服のブーツ、ちょっとヒールが高すぎないかなあ…そのうち慣れる…ってみんな言うけど…」
乗客「……………」

女「あ。いっけない! ご挨拶しなくちゃ☆」

ダメっ子まーちゃん

女「御乗客の皆さん、こんにちはー!  わたし、秘密警察国境警備隊のマリア・ミルコビッチって言います。みんなからは『ダメっ子まーちゃん』って呼ばれてます☆」
乗客「…………………(おい)」

まーちゃん「学校を卒業して、今月からこのお仕事に就きました。あ、お父さまが高級党員なので、そのコネで入れたんですけどぉ…☆」
乗客「………………………(おいおい)」

まーちゃん「あ。趣味は音楽を聴く事とパイを焼く事です☆ 好きな食べ物はチェリーパイ、嫌いな食べ物はラッキョウパイです☆」
乗客「……………………………(もっとおいおい)」

まーちゃん「あ、それじゃあ、皆さんと、皆さんのお荷物を検査しちゃいますね☆ あ。でも、気を付けないとまた失敗しゃうかもしれないなあ…一昨日はトルコのお客さんが持ってた贈り物の骨董品の陶器を割っちゃってあとで怒られちゃったし…」
乗客「…………………………………(もっともっとおいおい)」

まーちゃん「昨日もスイス政府のお偉いさんの最高級のローレックスの時計を分解したら元に戻らくなっちゃって、あとで怒られちゃったしなあ…☆」
乗客「………………………………………(もっともっとおいおいおいおい)」

まーちゃん「でもですね。パパは優しいからお家へ帰ってちゃんと謝ると、『いいんだよ、まーちゃん』って言って、頭をなでなでしてくれるんですよぉ☆ また今夜も、優しくなでなでされたいなあ…」
乗客「……………………………………………(極限状態のもっともっとおいおいおいおい)」

まーちゃん「エヘ☆ じゃあ、今日は何を壊して、夜、パパに頭なでなでしてもらおうっかなー☆☆☆」
乗客「ひぇー! 怖いーー!! やめてくれええええええええ!!!!!!!」


冷戦下のパリ行きオリエント急行…
それはまさに…恐怖の国境通過であった…☆




「あのー、もしもし。そこのコスプレイヤーさん。その制服、時代も国も違いますよ…と言うか、下半身はその制服にすらなっていませんよ…。」
と、天の声が囁いていますが…

現在手持ちのそれっぽいコスチュームが、これしかなかったからしょうがないのです☆
下半身は女の子用に、私が勝手且つテキトーにアレンジしたです☆

自宅に戻れば旧東ドイツの放出品とか、もうちょっとそれっぽい軍服もあるのだけれど…
そんな物を色々この狭い寄宿先に持ってきたら、足の踏み場もなくなるです☆


新年ですので、ちょっとコメディタッチな読み物を作ってみました☆
本当は三が日にでもアップしようと思っていたのですが、遅れてしまいました。

という事で、番外編はこれにて幕です。
お口直しに、こちらの動画をどうぞ。

メストレ駅からサンタルーチア駅への車窓
ヴェネツィアのメストレ駅からサンタルーチア駅へ向かう車窓です。
窓を開けているのか走行音が大きく響いているので、音量を絞ってご覧下さい。

mestre-st lucia


悪戯書きの目立つ柱も南欧イタリアの名物?
最初はどんどんスピードを上げ、やがて道路橋と一緒に海を渡ります。
そして段々とスピードを落とし、ヴェネツィアの島の端っこにあるサンタルーチア駅へすべり込みます。

サンタルーチア駅ホームの向かいに停車中の列車は、イタリア各地でよく見かける近郊用列車ですね。
二階建てなのは、通勤ラッシュの時に一人でも多くのお客さんが座れるようにする為です。

こういう車両は宿命的に「座れば天国・立てば地獄」になってしまいますから…
人口が多く、何事にも過密の日本ではちょっと羨ましいですね…☆
スポンサーサイト

« プチ更新☆ | HOME |  振り子が振り切れる時が来れば、人々は覚醒する☆ »

コメント

無題

ヨーロッパの鉄道事情に結構詳しいのですね。これはすごいと思いました。
それから、すごいといえば、写真のスタイルもすごい。これは女装とかオシャレというより、もうそれを通り越して、俗に言うコスプレというやつですね。

Re: 無題

こんばんは! ありがとうございます☆
暇があれば、ヨーロッパやロシアを旅していましたから…今は家族もあちらですしね。
ヨーロッパの列車の旅は、日本より非効率な所もあるけれど、日本が失ってしまったものもちゃんと残っていたりと、楽しいものですよ☆

ああ…まさに「コスプレ」ですね☆ 軍服は好きですが、決してナチズムなど信奉していませんのでご安心を☆
軍服イベントではドイツ兵もアメリカ兵もソ連兵も紅衛兵も、みんな仲良く乾杯して、みんなで各国の歌を歌ったりしますね。
お互い憎しみ合うのではなく、お互い讃え合うのが、多分21世紀のあり方なのでしょう…☆

カッコ良すぎ!!!

ナチSSの軍服にエナメルサイハイブーツとかカッコ良すぎです!!!
ブーツの中からカスタムメイド(小さくてカワイイけど殺傷力は劇高)
の毒針銃を額に押し付けられ、命乞いのブーツ舐めとかしたいです。

太腿までブーツ舐め上げたら、クリスからニョッキリ生えた女王様の
毒針を鞭打たれながら舐めて、猛毒を受けて死にたいですw

Re: カッコ良すぎ!!!

> ナチSSの軍服にエナメルサイハイブーツとかカッコ良すぎです!!!
> ブーツの中からカスタムメイド(小さくてカワイイけど殺傷力は劇高)
> の毒針銃を額に押し付けられ、命乞いのブーツ舐めとかしたいです。
>
> 太腿までブーツ舐め上げたら、クリスからニョッキリ生えた女王様の
> 毒針を鞭打たれながら舐めて、猛毒を受けて死にたいですw


こんばんは☆

ナチスからセーラー服まで、制服は大好きですよ。
最近はもっと若い「弟子」に、活躍の場を譲っておりますが…☆

まあ、こちらのブログは今や政治ブログと化していますから(?)、
なかなかご期待ほど画像更新はしていませんが…☆

そうなったのも、悪いのは安倍一味ですからね…☆



コメントの投稿

 
管理者にだけ表示

トラックバック

トラックバックURL

http://transprincess.blog.fc2.com/tb.php/142-0caf9b98

⇒ この記事に対してトラックバックを送信する(FC2ブログユーザー)

 | HOME | 

プロフィール

Michiru

Author:Michiru
Be brave wearing gloves and boots!
清楚な女の子用のセーラー服を着て、それに手袋とブーツを合わせて男の子らしく、水兵さんっぽい、勇ましい感じにしてみました。男の子だから出来る可愛さを…。

最新記事

最新コメント

最新トラックバック

月別アーカイブ

カテゴリ

メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

検索フォーム

RSSリンクの表示

リンク

ブロとも申請フォーム

QRコード

QR